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つまりは、
> ガチャピンとムック（人気子供番組ポンキッキのキャラクター）の、モバイルノートPCが、発売されるというもの。
気になるお値段は、８万弱。
う。こ、これは・・・・買う人がいるな。と、睨んだ。
いや、そんな事より。
> ガチャピンとムックの世界観を表現。
たって。憶えている限り、彼等は、つまり、ブラウン管の中で、お姉さんやお兄さんと楽しく遊んだり、しゃべったりの着ぐるみで、独立したStoryはと言われても、思い浮かばない。
世界観。
じゃ、さ。
鉄腕アトムのPCが発売されたら、我々は其処に、どんな世界観を見る事になるのだろうか？
何だか、凄いことになりそうだが。
いやいや。それよりも。それよりも。
鉄人28号だったら・・・・？
昔“良いも悪いもリモコン次第”
今“良いも悪いも、パソコン次第”・・・・・？
携帯だったりして。あ。小学生は駄目か。
セルフ突っ込みした所で、お休みなさい。
我が物顔に、木枯らしが空を翔る、二月初めの、午前中。
こそとも音がせぬ、平日の図書館の中。
私は、資料に使う、書籍を探していた。液晶画面の前から身を起
こして、改めて開架書棚へと向かう。メモを片手に。
最近また、リニューアルした感の強い、検索用ＰＣが、頼もしい利
用者の味方として市民権を自律的に勝ち得る中、図書館の建造
物そのものは未だ、昔の市庁舎を改造したものと、初めて此処を
訪れる人にも解る状況を留めている。
書籍が何百何千と並べば、書籍が何百何千と並んだ場所特有の
匂いがする。その中を縫うように、木造建築物の匂い。
閲覧用のテーブル、椅子の群れの中心に、大きなストーブ。薬缶
はしゅんしゅんと湯気を盛んに吐く。
何と言うか、和洋折衷と言うより、昔と今が段だら染めになって混
合した場所も有ったものだが、子供の頃から利用していれば、愛
着が湧いて来るもので、改築の噂が少し気になったりもする。
蝋梅の匂いがした。
陽だまりの中を見回す。斜めストライプで差し込む日差しの中では
埃が僅かに舞うだけで、窓の外には、寒椿の姿も見えぬ。
蝋梅の匂いがするコロンなど、日本の何処かで製造されて、販売
されていたろうか？記憶を辿る限り、思い当たる事など無い。
はて、変わった事だと思って。メモを手に手に、もう一度、整理番
号を辿って見る。
目当ての本が見付かった時に、私は目を見張る。
思ったより、保存の良い状態で、利用者を今や遅しと待ち構えて
いたその姿と、きちんと立てられた白いページの上に乗った、まる
で、浅黄色の臘細工。
何処から入って来たのか、窓を閉め切った図書館の中で、ふくい
くと強い匂いを放つ。
蝋梅の花びらが、一枚。
* The End *
他には誰も、この音を聞いていないのか？
もう、尋ねる気もしなくなって、長い時が経つ。
恋歌なら、誰しもが歌っている。
こんな夜なら、特に。
益子焼きのコーヒーのカップとお皿を一客だけ購入。色と形が気に入ったから。
西明寺まで足をちょっとだけ伸ばして、お参り。椎林や高野槇が圧巻。
写真は閻魔堂の閻魔様。笑っている閻魔様は全国的にも、珍しいそうです。
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