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何と言うことは無い一日。何と言うことは無い日常。
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散りて尚 森に音有り 桜花
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080614_wildrose1.JPG雲雀の鳴き声で、起こされた。


高い空には千切れ雲。


早く飛ぶよ、勇ましく飛ぶ。


晴れ渡る今日の日。


風が、地平の彼方まで行けると誘う。


思い切り、小鳥のように。


花の匂いを見つけよう。

一つ見つけたら、三個。

十個見つけたら、草原一杯。


両腕抱えて、親しいあの人に会いに行こう。
花の香りを持って。花の香りを抱えて。



季節の使者の如く、それは、真っ白な薔薇の花。


季節の言葉を知っているかい?
我々が、永久に讃えるべき、その名前を。



五月と言うのだよ。



花びらと 思うや蝶の 舞う真昼


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多分、言葉など、無いのです。

もしかしたら、言葉など、そもそも、必要無い、のかも知れません。

でも、見送るなと、貴方が言いました。

黙って、門口に立って、手を振るだけでも、見送りになるならば、
家の中で、耳をふさいで、その時が過ぎるのを待ちましょうか。

塞いだ手を外して、風の声を聞きましょうか。

或いは。

多分、それは、一つ一つの花の声。聲。

桜の。

千本。万本。幾万本。

数え切れぬ、緋色の野の原。麓から頂まで至るまでの、

桜。桜。名前まで、歌のような、緋色の風がそよぐ。

朱鷺色の霞が歌い上げる。

だから。見送るとしたら、たった一本の。

私の心に咲いた花。

どうか、幾年、季節よ巡れと念じながら。

颯と一陣の風が吹き。

私の心の春を散らす。

私の心に、花を撒き散らす。

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